<< my way my love@新宿LOFT | main | MO'SOME TONEBENDER@LIQUIDROOM ebisu >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

カテゴリ:- | - | - | -
【演劇】劇団桃唄309「月の砂をかむ女」
◆劇団桃唄309「月の砂をかむ女」
http://www.momouta.org/
2008年4月16日(水)〜20日(日)
@東京/中野 ザ・ポケット




「もう帰ってこなくていい」と女房は言った

都営の月面基地。閉鎖環境のなかで任務をこなしつつ、帰還の日を待つ彼らの前に、立ちふさがる壁。食料の不足、酸素ジェネレーターの故障、心霊現象、通信機材の不具合、盗難事件、ファーストコンタクトっぽい出来事、そして帰還日の大幅な延期。ハイテクに囲まれすぎているが故に、生きて帰る、そのことだけを目標にはしきれない人たちの、じたばたする日々。

舞台は近未来。地球上にある母艦との通信が事故により遮断された月面基地。
刻々とタイムリミットが迫る中、過去の出来事を織り交ぜつつ
さまざまな人間模様を垣間見せながら、徐々に「その時」を迎える。

公式のあらすじの最後には、
「生きて帰る、そのことだけを目標にはしきれない人たちの、じたばたする日々。」
とあるんだけど、まさに、「じたばた」をハイスピードで見せているお芝居。

とにかく一番印象的なのは、テンポが非常に速い。
たたみかけるように話は進み、セリフも基本的にはかなり早口。
時系列の転換は一瞬のストップモーションと照明の色で切り替えられていく。
それでもみっちり2時間。すなわち、相当の情報量。

でも、そこに明確なものは提示されない。
お話としては波とか道とかあるんだけど、
「肝心なもの」を、わざとぼかしているように感じる。

1年くらい前のここの公演「トレインホッパーズ」を見ているのだけれど、
その時と「お話から醸し出す雰囲気」は違うのだけれども
骨、というか、基本的なものは同じだなあと感じました。

ようは、このお芝居を見て何を感じるか、というのは、
その人自身を浮き彫りにするものだなーと。

たくさんの情報をとにかくこれでもか、と提示しつつ、
それのどれを拾うかは見ている人次第。
そして、その全てを1回で拾い切ることなど基本的にはムリで
それすなわち、「人間が生きてる」ってことなんだなー。と。
(何回か見たらもっとたくさん拾えるんだろうけど、
 普段の生活に巻き戻しは出来ないので)

最終的に行き着いた思いに共通点があったなあと。

「トレイン〜」よりは登場人物も少ないし、
一見起承転結に見えるものを置いてはいるので
密度は薄いかもしれないけど幾分今作のほうがとっつきやすかったと思います。
でも、いきなりこれを見て、何のヒントも得られなかったら
(≒「想像することができなかったら」)
もしかしたら不完全燃焼になるかもしれないな…

自分を試されるお芝居を見せる劇団だなーという思いが、
今回見てまた強まりました。

どれだけ拾えるか、というところがポイントなのかも。
見終わった直後に感じていること、
またその後で別のことをふと思い出してつながったり、
じわじわと自分の中で分裂や再生を繰り返していく。
今回見てみたい、と思ったのも、
その1年も前に見たものが、今だ自分の中で形を変えながら
余韻として残っていたからで。
 

で、帰宅して、さっき劇団のHPを見ていたら書いてあった。

「劇団の近年の作風としては、多数のシーンを暗転などを全く用いずに間断なくつなげることで、人物像や人間関係、社会状況や歴史的背景などを俯瞰してみせる手法が中心です。」

「舞台芸術は体験の芸術です。
 新鮮で、豊かで、後で思い返すことで何度でも楽しめる体験。」



おお。

わかりやすさというものに安堵はするけれど、
ふくらませることに面白みを感じるところがあるので
また機会があれば見たいです。

最後に気になった点
・タイトルが何を指すのか汲み取りきれず
・ロボット?のタカハシ役の國津さん、とても適役だったと思いました
・開演前、会場に入ると、既に役者さんがセット内にいた。
 何をするでもなく寝ていたりそこに居るんだけど、後で考えるとあれは
 話の一旦を担ってたんだなーと。 面白い試みだなあと思いました。



戯曲・演出:長谷基弘
出演:吉原清司/森宮なつめ/吉田晩秋/山口柚香/貝塚建/國津篤志/
福岡祐美子/浦出華代(プロダクション・タンク)/斎藤政希(劇団レトロノート)
※上演時間:約2時間
カテゴリ:*STAGE* | comments(0) | trackbacks(0) | -
スポンサーサイト
カテゴリ:- | - | - | -
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://wrigley.jugem.cc/trackback/217
トラックバック